グアムと日本

 

1.グアムの地理

 グアムは、日本の東南、マリアナ諸島の北緯13度、東経144度に位置し、南北約48㎞、東西約7㎞から約13㎞、面積549平方㎞と日本の淡路島とほぼ同じ大きさの島です。首都はハガッニャ(Hagatna)、人口は約16万人と云われ、先住民のチャモロ人のほか、フィリピン人、欧米人、ミクロネシア人、パラオ人、韓国人、中国人、日本人など多国籍の人々が住んでいます。

 

2.グアムの歴史

 グアム島は、1521年にポルトガル人の探検家フェルディナンド・マゼランが上陸、1565年にスペインはマリアナ諸島の領有を宣言して1898年の米西戦争まで統治下に置きました。スペイン統治時代のグアムはマニラとメキシコのアカプルコを結ぶ重要な貿易中継地でした。その後、1898年、米西戦争終結とともに米国領土となり、第二次世界大戦中は、1941年12月から1944年7月まで日本軍が占領しました。

 

3.米国におけるグアムの地位

 現在、グアムは米国の自治的未編入地域(自治属領)で、独自の議会や裁判所を持ち、民選の知事のもとで自治政府が置かれています。島内には米国の海・空軍の基地や施設が多数あり、米軍再編の一環として在沖縄海兵隊のグアム移転問題が課題となっています。

 

4.観光業

 今日、グアム経済は観光産業と米軍基地に依存しており、グアム島への訪問者数は、年間約133万人(2013年)そのうち概ね7割程度を日本人が占めています。グアムには百社を越える日系企業があり、業種別ではホテル、旅行代理店など観光サービス業が多くを占めています。

 

5.在留邦人

 在留邦人の数は4,340名(2013年10月現在の在留届登録数)で、1972年に日本語補習校、1989年4月に日本人学校が開校されています。

 またグアムには、1972年設立のグアム日本人会があり、毎年末に同会が主催する「秋祭り」が開かれ、盆踊り、御輿、バザー、ゲーム大会等が繰り広げられ、3万人以上の人々が訪れる大規模な文化行事に発展しています。日本総領事館からは日本文化紹介行事が実施され、地域社会との交流が深められています。